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元・資生堂中国 総経理(社長)、現・御家汇(ユジャーフイ)副総裁 鎌田正志様インタビュー

海外との取引を考えたときに、中国の市場が気になるという方も多いのではないでしょうか。実際に、化粧品業界において、日本と中国の関係は密接です。


今回は、資生堂中国の元総経理(社長)で、現在は中国の化粧品会社「御家汇(ユジャーフイ)」の副総裁を務められている鎌田正志さんに、中国市場や世界における日本の化粧品ブランドについて、お話しを伺いました。

資生堂中国のトップを経て、現地の化粧品会社へ

―大学卒業後、資生堂に入社され、化粧品業界一筋に歩んで来られたようですが、中国の美容業界と係わるようになったのはいつですか?

鎌田氏:

資生堂で、中国事業の立ち上げメンバーとして中国に駐在するようになったのは1994年。それから様々な役割を経験し、2009年に資生堂の現地法人のトップを務めました。
その後、中国の化粧品会社を一社経て、現在に至っています。

―現在は、中国の化粧品会社「御家汇(ユジャーフイ)」に携わられていますよね。どのようなところが魅力の会社なのですか?

鎌田氏:

御家汇(ユジャーフイ)は、フェイシャルマスクで中国のトップブランドの一つと言える「ユニフォン」を中核ブランドとする会社です。主要チャネルをWコマースとする化粧品会社の第1号として、18年春に深セン証券取引所(交易所)に上場しています。

設立してまだ10年余り。社員の平均年齢も27歳で、とにかく若い会社です。市場の動きに対して非常に敏感に反応し、対応しているところが素晴らしいと感じています。

化粧品ビジネスは、人を幸せにする仕事

―長年美容業界にいて、携わってこられたブランドや商品で、印象に残っているものはありますか?

鎌田氏:

資生堂時代に、その立ち上げから係わった日中合併ブランド「オプレ」に、やはり大きな思い入れがあります。
オプレは、1994年に中国で販売を開始した総合化粧品ブランドで、中国のデパートやモール等、現在約1000拠点で販売されています。

―1000拠点とは、すごいですね!

鎌田氏:

当時、OLさんの給与は400元程度であったのですが、オプレの口紅は1本90元で販売していました。それでも、多くの方に支持していただき、国民的ブランドに成長することができました。
印象的なエピソードとして覚えているのは、日本人のBAが参加する美容相談会で、あるお客様が一大決心して、オプレの化粧品を購入してくださったことです。そのときの、満面の笑みでお帰りになるお客様の姿が忘れられません。
化粧品は、人を幸せにする素晴らしいビジネスであると確信した瞬間でした。

―その想いで、ずっと美容業界に携わっているのですね。

スター商品はフェイシャルマスク

―現在係わられている御家汇(ユジャーフイ)の主力ブランドや、スター商品について教えてください。

鎌田氏:

当社のメインブランドは、「御泥坊ユニファン」です。スキンケアの総合ブランドとして、保湿、美白、オイルコントロール、アンチエイジングと、全方位でラインを揃えています。
中でも、特に人気なのがフェイシャルマスクです。フェイスパックだけでも多くの種類を用意しており、お客様の個別ニーズに対応できる商品ラインナップとなっています。

―メインターゲットはどの層ですか?

鎌田氏:

学生やOLさんさんです。それに合わせ、ブランドの価格帯は200元~500元(約3000円~8000円)程度に設定しています。

海外展開についての目標と課題

―鎌田さんは御家汇(ユジャーフイ)で、どのような業務を担当されているのですか?

鎌田氏:

私は海外事業を担当しており、海外ブランドとの連携や自社ブランドの輸出業務、海外子会社の管理などを主に行っています。

―会社として、積極的に海外展開に取り組んでいるのですね。

鎌田氏:

現在、インターネットではすでに中国以外に、アメリカやロシア、香港などで販売しています。今後は、アジアパシフィックやヨーロッパ等への展開も検討していきたいと考えています。特に、東南アジアは大切な市場で、今後積極的に進出していくべきマーケットであると感じています。

―海外進出において、障壁と感じていることはありますか?

鎌田氏:

化粧品での中国製に対する信頼やイメージは、あまり高くないのが現実で、それをどう克服していくかがチャレンジとなります。
ただ、若年層を中心に、過去と比べて受容度も格段に高くなっていると感じているので、今後はもっとスムーズに、市場に受け入れられるのではと期待しています。

メジャーブランド以外でも注目される日本のコスメ

―鎌田さんは、会社の業務以外にも、日中化粧品業界の友好親善、ビジネス促進に積極的に係わられていますよね。

鎌田氏:

世界最大の美容博覧会の一つである中国美容博覧会の日本主席代表や、上海市政府が運営する化粧品産業の集積プロジェクト東方美谷(オリエンタルバレー)の顧問などをしております。

―会社の業務では、自社製品の製造販売だけでなく、海外製品の中国Eコマースでの代理店も行うなどもされています。国際マーケットに精通されている鎌田さんから見て、世界における日本ブランドは、どのような存在なのでしょうか。

鎌田氏:

当社は、日本のブランドではドクターシーラボ様、アルビオン様などを扱っていますが、日本ブランドへの注目度はここ数年のインバウンド需要を背景に、近年にない盛り上がりを示しています。
最近では、メジャーな大型ブランドだけでなく、特長のある、個性的なブランドも大変注目されています。
また新たな動きとして、日本全国の都道府県で生産販売されている「ご当地コスメ」とでも言うべきブランドに、中国人消費者が大変注目しています。

―鎌田さんは、そのようなブランドにも注目されているのですね。

鎌田氏:

その土地の特産物や伝統技術、匠の技で生まれた素晴らしい化粧品が、日本の各地に存在しています。
今後は中国のお客様を念頭に、それらを集めたセレクトショップを開設し、東京、大阪、京都だけではない日本各地の素晴らしさを、ご当地化粧品を通じてご紹介していければと考えています。

―今後のご活躍も、楽しみにしています。本日は、貴重なお話をありがとうございました。