• TOP
  • 記事一覧
  • 元・資生堂中国 総経理(社長)、現・御家汇(ユジャーフイ)副総裁 鎌田正志様インタビュー
鎌田正志

元・資生堂中国 総経理(社長)、現・御家汇(ユジャーフイ)副総裁 鎌田正志様インタビュー

更新日
2019.7.23

海外との取引を考えたときに、中国の市場が気になるという方も多いのではないでしょうか。実際に、化粧品業界において、日本と中国の関係は密接です。

今回は、資生堂中国の元総経理(社長)で、現在は中国の化粧品会社「御家汇(ユジャーフイ)」の副総裁を務められている鎌田正志さんに、中国市場や世界における日本の化粧品ブランドについて、お話しを伺いました。

資生堂中国のトップを経て、現地の化粧品会社へ

―大学卒業後、資生堂に入社され、化粧品業界一筋に歩んで来られたようですが、中国の美容業界と係わるようになったのはいつですか?

鎌田氏: 資生堂で、中国事業の立ち上げメンバーとして中国に駐在するようになったのは1994年。それから様々な役割を経験し、2009年に資生堂の現地法人のトップを務めました。
その後、中国の化粧品会社を一社経て、現在に至っています。

―現在は、中国の化粧品会社「御家汇(ユジャーフイ)」に携わられていますよね。どのようなところが魅力の会社なのですか?

鎌田氏:
御家汇(ユジャーフイ)は、フェイシャルマスクで中国のトップブランドの一つと言える「ユニフォン」を中核ブランドとする会社です。主要チャネルをWコマースとする化粧品会社の第1号として、18年春に深セン証券取引所(交易所)に上場しています。

設立してまだ10年余り。社員の平均年齢も27歳で、とにかく若い会社です。市場の動きに対して非常に敏感に反応し、対応しているところが素晴らしいと感じています。

化粧品ビジネスは、人を幸せにする仕事

AUPRESオプレ

―長年美容業界にいて、携わってこられたブランドや商品で、印象に残っているものはありますか?

鎌田氏:
資生堂時代に、その立ち上げから係わった日中合併ブランド「オプレ」に、やはり大きな思い入れがあります。
オプレは、1994年に中国で販売を開始した総合化粧品ブランドで、中国のデパートやモール等、現在約1000拠点で販売されています。

―1000拠点とは、すごいですね!

鎌田氏:
当時、OLさんの給与は400元程度であったのですが、オプレの口紅は1本90元で販売していました。それでも、多くの方に支持していただき、国民的ブランドに成長することができました。
印象的なエピソードとして覚えているのは、日本人のBAが参加する美容相談会で、あるお客様が一大決心して、オプレの化粧品を購入してくださったことです。そのときの、満面の笑みでお帰りになるお客様の姿が忘れられません。
化粧品は、人を幸せにする素晴らしいビジネスであると確信した瞬間でした。

―その想いで、ずっと美容業界に携わっているのですね。


1 2 3