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日本盛株式会社 開拓・化粧品事業部 谷 幸信様 インタビュー

更新日
2020.6.18

♪日本盛はよいお酒〜♪というフレーズのテレビCMで有名な日本酒メーカーの、日本盛株式会社。日本酒メーカーでありながら、基礎化粧品ブランドの「米ぬか美人」を広く展開しています。

今回は、開拓・化粧品事業部の谷 幸信(たに ゆきのぶ)さんに、「米ぬか美人」の誕生秘話やブランドの魅力、今後の展望についてお話を伺いました。

杜氏の手がきれいなことから誕生した「米ぬか美人」

―御社は基礎化粧品ブランドの「米ぬか美人」で有名ですよね。どれくらい前から販売されていますか?

谷氏:

「米ぬか美人」は、33年前に誕生しました。実は昨年のリニューアルまで約32年、大幅な変更をせずに販売していました。ずっと変わらずにロイヤルユーザーに愛され続けていることは、他メーカーブランドでは、あまり見られないことだと考えています。

―32年間変わらずに愛されているのは、 高い製品力の証拠ですね。長く愛される要因は、どんなところでしょうか?

谷氏:

ありがとうございます。「米ぬか美人」は、美容成分として日本酒やお米に注目して製造しています。植物由来成分を中心に使用しているため、お肌にやさしいつくりとなっており、肌トラブルはほとんどありません。

母から娘へ、代々お使いいただくなど、一度使うとブランドスイッチをしないところが、「米ぬか美人」をお使いいただくお客様の特徴です。

―日本酒メーカーでありながら、なぜ基礎化粧品を開発したのでしょうか?「米ぬか美人」誕生のきっかけを教えてください。

谷氏:

はい。「米ぬか美人」開発のきっかけは、酒造りをする杜氏の手が白くてきれいであることから、美容成分として日本酒やお米に注目したことです。

ですが当時、若い女性社員が商品化したいと役員会で発表したものの、「酒蔵が化粧品は販売できない」と否決されたそうです。それでも女性社員は「絶対にいい商品になる」と諦めず、米ぬか美人の洗い粉を100人に使用してもらい、その結果をもって再度提案したところ、商品化となったそうです。

他社には真似できない、日本酒メーカーならではの成分を贅沢に使用

―女性社員の強い気持ちが「米ぬか美人」を誕生させたのですね。「米ぬか美人」の中でも、売れ筋の商品を教えてください。

谷氏:

「米ぬか美人」では、洗顔クリーム・化粧水・コラーゲンジェルが売れ筋商品です。

洗顔クリームと化粧水は、「米ぬか(米ぬかエキス)」「日本酒(コメ発酵液)」「ハトムギエキス」「豆乳(豆乳発酵液)」「ビタミンC誘導体」「マロニエエキス」を使用しています。特に洗顔クリームは米ぬかの中でも貴重な「白ぬか」を使用しています。

コラーゲンジェルは、4種類のコラーゲンと3種類の米由来成分を使用しており、洗顔後これ1つで、化粧水・美容液・乳液・クリームの4役が出来る便利な一品です。

―それぞれ、販売価格を教えてください。

谷氏:

はい。
洗顔クリームが1,800円、化粧水が1,500円、コラーゲンジェルが1,800円です。
※いずれも税別

―主要顧客の属性や、今後のターゲットを教えてください。

谷氏:

「米ぬか美人」の主要顧客は50歳〜70歳の女性です。販売当時は、20〜30代だったお客様に、ずっとご愛用いただいています。今後のターゲットは20〜40代の女性で、主要顧客の“娘世代”です。

―ありがとうございます。「米ぬか美人」の一番の魅力を教えてください。

谷氏:

一番の魅力は、ロングセラー商品として30年以上にわたり、多くのロイヤルユーザーに支えられているブランドであることです。弊社日本盛は日本酒メーカーであるため、日本酒や酵母、米など、ほかの化粧品メーカーには真似できない成分を持ち合わせており、それらを贅沢に使用しています。

また、米ぬか・ハトムギ・豆乳などの、植物由来成分を中心に配合しているため、お肌にやさしい商品です。肌トラブルがほぼ起きないため、安心してずっとお使いいただけることが、このブランドのもつ魅力だと考えています。

ドラッグストアへの導入拡大に力を入れつつ、中国への早期販売を目指している

―続いて、今後の展望や海外展開について伺います。これまでに国外での販売実績はありますか?

谷氏:

はい。米国、香港、台湾での販売実績があります。特に、米国ではシャンプーとトリートメントが、台湾では基礎化粧品が好評を得ています。

※米国 www.komenukabijin.co
※台湾 https://www.sakaribeauty.com/

―国外でも好調なのはすごいですね。今後の海外展開の展望はありますか?

谷氏:

ありがとうございます。私は実は国内での販売担当ですが、国際事業部の担当がチャンスがあれば、色々な国へ販売したいと考えており、現在は中国での早期販売を目指して取り組んでいます。また、東南アジア各国への販売にも興味があり、こちらは、コロナ終息後に進めていきたいと意気込んでいます。

―商品の目標を教えてください。

谷氏:

自然由来の成分を使用した商品の良さを、ターゲット層へアプローチするため、ドラッグストアへの導入拡大に、力を入れて進めたいと考えています。

―最後に、小売店やバイヤー様へメッセージをお願いします。

谷氏:

「米ぬか美人」は33年前(1987年)に、「杜氏の手がきれい」という点に着目した、一人の女性社員の声から出来た、化粧品ブランドです。商品発売以来、初めての大幅なリニューアルを2019年に行い、最近では雑誌掲載などで、取り上げていただく機会が増えています。

また「米ぬか美人」は、「商品パッケージだけでは魅力が伝わらない」というお声をいただくことが多い商品です。今後は商品の良さが伝わるように、工夫した販促物を準備し、継続的な店頭販促を提案したいと考えています。

―本日は、ありがとうございました。